■【斗】
〈音〉ト
〈訓〉ます
人名読み:け、はかる、ほし、ます
〈分類〉
常用漢字
〈部首〉
とます(斗)0画(総画数4画)
〈構成〉
ヽ+ヽ+一+|
〈解字〉
象形。柄のついたひしゃくの形。容量を量る枡。
「とます」は「斗を量る枡」から。
〈意味〉
(1) ひしゃく(柄杓)。水・酒などを汲む、柄のついた器。
また、ひしゃくに似た形。
用例:玉斗(ぎょくと)、漏斗(じょうご/ろうと)
(2) ひしゃくに似た形の星の集まり。
とくに北斗七星または南斗六星の略称。
用例:北斗七星(ほくとしちせい)、泰斗(たいと)、
斗牛(とぎゅう)、斗南(となん)
(3) ます(枡)。水や穀物の量をはかる容器。
用例:斗枡(とます)
(4) 尺貫法の体積の単位。1升(しょう)の10倍。1合(ごう)の100倍。
終戦直後まで使われた日本の尺貫法では、1斗は約18リットル。
用例:斗量(とりょう)、一斗缶(いっとかん)、
四斗樽(しとだる/よんとだる)
(5) わずかな。少ない。
用例:斗米(とべい)
(6) 多い。多すぎる。
用例:斗酒(としゅ)
(7) 日本建築で、柱などの上に設ける四角い木材。ます。ますがた。
用例:斗形(ますがた)
〈注記〉
1946年(昭和21)11月発表の当用漢字に含まれる文字。
1981年(昭和56)10月告示の常用漢字に引き継がれ現在に至る。
常用漢字表にある読み:ト
俗に「闘(たたかう)」の略字として用いることがある。
※当用漢字に「闘」が含まれなかったため。
用例:戦斗(せんとう)
難読:熨斗(のし)、抽斗(ひきだし)、翻筋斗(もんどり)
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《人名への使われ方》
北斗七星や「闘」の意味を意識しながら「と」の当て字に使われる場合が多い。
男子にも女子にも使うが、どちらかといえば男子に使われる字。
× × × × ×
「斗」は昔使われた尺貫法の体積の単位で、当用漢字にも採用されました。
(日本では1959年から計量法にはメートル法が使われます)
角形の金属缶の正式名称は「18リットル缶」ですが、俗に「一斗缶」と呼ばれます。
溶剤や塗料、食用油、灯油など様々なものが入れられて流通します。
日本酒を入れる大きな木の樽「四斗樽」。
菰樽(こもだる)とも呼ばれます。
四斗樽の蓋を木槌で叩いて割る儀式を「鏡開き」とも言います。
中身をいっぱいに入れると72リットルほどになりますが、実際は上げ底して少ない量を入れて売られます。
一斗(18リットル)でも、1合枡で100杯以上の酒量になります。
昔は「斗」は単位のイメージが強いからあまり名前には使わなかったのでしょう。
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